私なんてまだまだ勉強が足りないので、セミナー講師なんてムリ。
もっと勉強して知識をつけてからじゃないと。
私よりレベルの高い人がいるのに私なんかが人前に立つなんて申し訳ない。
私はセミナーの企画運営の仕事をしています。そんな職業がら色んな人にこれから「セミナーやってみませんか?」と声掛けをすることが多いんです。
その中で、講師をやってみたいけどまだ行動に移せていない人からよく聞くのが上記のような言葉。
そんな人達にも「大丈夫、まずはやってみましょう」といつも話しています。
それはなんとなくの言葉ではなくてちゃんと理由があって言っています。
まだ経験も実績も少ない人が講師をやるっていうことはとても良いことだと思っています。
この記事では、経験のない人でも講師デビューをしても大丈夫だし、早くやってみたほうがいい理由を説明します。
まだまだ勉強中という人が講師をやった方がいいメリット
まずはこれからセミナー講師を始めてみたいという人が、早く実践してしまうことのメリットをまとめました。
- 勉強するよりも実際に人に教えた方がはるかに勉強になるし成長が早い
- 人に話すことで自分が伝えたいことが本当に必要とされている内容なのかを確認することができる
- 講座を開催したことじたいがあなたの実績と信用の蓄積になる
勉強するよりも実際に人に教えた方がはるかに勉強になるし成長が早い
学校の勉強でもそうだと思うんですが、教科書を読んである程度理解したらそれを人に教えることでさらに理解がまりますよね。
それは、セミナーを開催して人に話すことも同じ。
要点をまとめて人に話すことで「伝える側」はより知識を身につけることができます。
実際に人に話すことで自分が伝えたいことが本当に必要とされている内容なのかを確認することができる
セミナーをやりたいと思ったらできるだけ早い段階で、セミナーを開催してあなたの話を参加者に聞いてもらいましょう。
あなたがセミナーで伝えたいことは、あなた自身が興味があるから勉強を始めた内容ですよね。
もしくはあなたが今まで仕事や生活で経験して身につけたこと。
その伝えたいテーマを決めるときに「自分が話したいこと」をテーマにしてしまう人が多いんです。
その「自分が話したいこと」に対して「お客さんが聞きたいこと」がうまくハマればそのセミナーは成功です。
ですが、自分の伝えたいことをそのまま話しても、お客さんを満足させられていないということがあります。
その原因は「自分が伝えたいこと」を必要としている聞き手がいないということです。
今までの経験からそのテーマの知識やスキルが豊富な人ほど、「自分の伝えたいこと」を話せばお客さんは満足してくれると思ってしまう傾向です。
例として僕が飲食業界にいた経験をセミナーにしたときの失敗談をご紹介します。
自分は飲食チェーンを効率よく運営するオペレーションを考えることが得意
↓↓
個人経営のお店はもっと効率よく運営できると思う
↓↓
そんな人達に向けて効率よくお店を運営するノウハウを教えよう
↓↓
結果:ほとんど相手にされませんでした。
後からわかったことは、個人経営のオーナーの人たちは「お店のオペレーションを良くすること」よりも集客など売上に直結することの方が関心が強かったのです。
実際にセミナーをやってみたからこそ聞き手側のリアルな要望を知ることができました。
このように、最初は自分の伝えたいテーマで始めてたとしても、それをできるだけ早い段階で実際にお客さんに伝えて反応をみるようにしましょう。
早い段階で反応をもらうことで、あなたが伝えたいことをより必要とされている内容に近づけていくことができるようになります。
講座を開催したこと自体があなたの実績と信用の蓄積になる
セミナーを1回でも開催したら、それがあなたの実績になります。駆け出し講師の最初の実績ですね。
あなたがセミナーを「開催した」ということをSNSで発信しましょう。
するとそれを見た人はあなたをそのテーマを教える専門家だと認識するようになります。
「〇〇さんってこのテーマの講師なんだ」という風にその分野の専門家として認識してくれます。
何人参加したか、どれだけ満足度が高かったか。ということは最初は気にしなくても大丈夫。
それは外から参加している人にはわかりませんし、そこを気にしていたらいつまでたっても開催できません。
駆け出しのときは、どんどんセミナーを開催して「開催数」という実績を積みましょう。
「開催数」という実績が多いほどあなたの経験値と信用が溜まっていくはずです。
あなたのプロフィールに、〇〇がテーマのセミナーを「名古屋で3回開催」と「10回開催」と「100回開催」と書いてあったら数が多いほどこの人すごい人なんだなと思っちゃいますよね。
ですからまずは「開催数」を追いかける。その過程で「参加者数」や「満足度」っていう指標を追いかけていきましょう。
初めてセミナー講師をするときに思いつく不安を解消する
だからと言って、はじめて講師をやろうと思ったら色んな不安な点がありますよね。
始めてセミナー講師をするときの不安をできるだけここで解消してしまいましょう。
例えば以下のようなことで不安になると思います。
- 自分より詳しい人が参加してきらどうしよう
- 緊張して頭が真っ白になってしまったらどうしよう
- 自分が講師を名乗るなんて申し訳ない
- 90分とか2時間も話せる内容がない
- 開催までの準備とか集客、当日の運営を1人でやれるか不安
- 参加者をどうやって呼べばいいかわからない
- 1人も参加者が来なかったらどうしよう
自分より詳しい人が参加してきらどうしよう
自分より知識の少ない人にむけてセミナーを企画すれば大丈夫。
具体的には、「タイトル」「告知文」の2つで自分が参加してほしいレベルの人向けのセミナーだいうことがわかるようにしましょう。
例えば初心者向けの内容だったらタイトルを「はじめての〇〇」「初心者でもわかる〇〇のやり方」にする。
告知文も初心者向けの内容だとわかるように講座概要などを箇条書きで書いてしまいましょう。
それでも意図しない人がきてしまった場合ときのために、実際のセミナーのはじめの段階でもどういう人を対象にしたセミナーかを説明しましょう。
それで、多少はそのセミナーの内容以上の高いレベルの質問が来ないようになると思います。
自分より知識や経験の少ない人の役に立つことを伝えることができたらそれでセミナーは大成功です。
それを繰り返して自身の知識を深めていきましょう。
緊張して頭が真っ白になってしまったらどうしよう
スライドをしっかり準備しておけばOKです。
よっぽど人前がなれている人じゃなければ、焦って頭が真っ白になると思っておいたほうがいいでしょう。
前もって練習を重ねていても、緊張で喋ることを忘れてしまいます。
その時のためにプロジェクターに映すスライド資料は必ず用意しておくといいですね。
スライド資料がカンニングペーパー代わりになって、もしも途中で段取りが抜けてしまっても挽回することができるようになります。
なれるまでは、話す内容をメモの部分にできるだけ詳細に書き込んでおいたほうがいいですね。
たまに、スライドを使わないで口頭でセミナーを進める人もいますが、あれは高等技術なので最初はマネしないようにしましょう。
自分が講師を名乗るなんて申し訳ない
そんなときはイベントの名前をセミナーや講座じゃなくて勉強会にしてしまいましょう。
勉強会というのは、一方的に講師が話すっていうことではなくて主催者も一緒に勉強しましょうというスタンスのものです。
「勉強会の主催者」という立ち位置なら、あなたは参加者と一緒に学ぶという関係性になって専門性の高い話しではなくても満足させられる場を作ることは可能です。
勉強会を主催してその中でミニセミナーとしてあなたが喋りましょう。
それになれてから本格的なセミナーを開催していきましょう。
90分とか2時間も話せる内容がない
この場合の解決策は、
お客さんが喋ったり手を動かす時間を作る。
最初に参加者どうしで自己紹介をしてもらう。
途中でワークショップを盛り込む。
質問の時間を何回か取る。
などですね。
僕も過去に3時間セミナーで2時間で終わりそうになって焦ったことがありますが、予定になかったワークを盛り込み更にそのワークの内容を発表してもらってなんとか持ちこたえました。
あと、関係のない余談(当日のお客さんの役に立つ話し)を用意しておくと時間の調整ができるのでオススメです。
マーケティングがテーマの講座なのに、時間があまったので前日覚えたばかりの「商品単価の上げ方」という話しをアドリブで盛り込んでその場をしのいだこともあります。
開催までの準備とか集客、当日の運営を1人でやれるか不安
協力者を用意しましょう。
知人の中から探すか、セミナー会場によっては運営を手伝ってくれる場所もあるのでそいうところを使いましょう。
他の講師(同じくらいのレベルの人)と共同主催にするというのもいいですね。
1回のテーマで半分ずつ講師がそれぞれ話すというやり方です。
例えば、副業で何かやってみたい人がターゲットのセミナーなら「転売」の講師と「ブログで広告収入(アフィリエイト)」の講師が一つのセミナーでそれぞれのテーマを話すというものです。
これなら、集客力が2倍になって、話すことは半分でよくなるという利点がありますね。
このやり方で注意しないといけないのは全然関係ないテーマの講師どうして組んでしまったり、相手とモメてしまう危険性があるということなどですね。
参加者をどうやって呼べばいいかわからない
知り合いに声掛けするかブログ・SNSで呼びかけましょう。
ほとんどの場合、いきなりたくさんのお客さんを呼ぼうと思っても難しいです。
1人~4人くらいきてくれたらいいなという気持ちで臨んで下さい。
集客には二通りあるのですが一つは「知り合いを呼ぶ」もう一つは「知らない人を呼ぶ」ということ。
知り合いを呼ぶ場合、直接誘ってきてもらいましょう。
声を掛けるか、メッセージをするか、SNSで呼びかけるか。
知らない人を呼ぶ場合、こくちーずやストリートアカデミーなどの告知サイトで募集しましょう。
あとは、のちのち大事になってくるのですが、あなたのブログやSNSであなたのファンを作りその人達に呼びかけるようにしましょう。
これができるようになると集客がすごくラクになります。でもとても根気のいる作業です。
最初は、知り合いから呼びかけて、知らない人がきたらラッキーくらいの気持ちでいるといいですね。
1人も参加者が来なかったらどうしよう
1人もこなかったときのリスクは、ちょっと高いセミナーに参加したくらいの金額のリスクだけ。
1人も来なかったことで、あなたが抱えるコストって開場代と準備にかけた時間ですよね。
準備にかけた経験は次に生きるのでムダにはなりません。あとは開場代だけです。
1時間2000円の開場を借りたとして、3時間借りても6000円。ちょっと高いセミナーを受けるくらいの金額ですね。
でもそこまでに準備した経験はその金額のセミナーを受けたときよりも、はるかに勉強になっているはずです。
これであなたの不安は大分解消されたんじゃないでしょうか。
ここまではテクニックの話しをしましたが、一番抑えておかなければいけないことは
この講座で、参加者の悩みを解決させてあげることができるか。
ということです。
わざわざ時間とお金を書けてセミナーに参加する人っていうのは、そのコストに見合うほどの変化を求めてきます。
その変化をさせて上げることができているかを意識しましょう。
喋りの技術やプレゼン資料作成の技術を気にするのはその後でいいですよ。
これを抑えておけば、だいたい大丈夫です。
セミナーの構成は「型」に沿ってつくればよっぽど変なものにはならないので大丈夫です。
こちらの記事でセミナーのやり方をまとめましたので実践するタイミングで読んでみてください。
はじめてセミナー・講座を開催してみようと思ってから開催までの流れ
それでも最初の一歩が踏み出せないあなたへ
ここまでのこのブログを読んでいただいたあなたは自分でもセミナーを開催できそうと思うことができましたか?
あなたの経験や知識で喜んでくれる人は必ずいます。
ですから勇気を出して初めてのセミナーを開催してみましょう。
それでも中々一歩を踏み出せないという人に、すこしでも一歩を踏み出すためのコツを2つお伝えします。
まず1つは、日付を先に決めて場所を押さえてしまいましょう。
日付と場所さえ押さえてしまえばあとはやるしかありません。
本番の日までに何をすればいいのかを具体的にして1つずつ行動していきましょう。
もう一つは、一人でいいので巻き込む人を作りましょう。
アドバイスをくれそうな人、協力してくれそうな人に声をかけて協力してもらいましょう。
第3者を巻き込むことで、まだやらなくていいやという気持ちを吹き飛ばすことができますよ。
この2つのコツを駆使して是非あなたの最初の一歩を踏み出してみてください。